アイリーン・グレイの映画「コルビュジェとアイリーン 追憶のヴィラ」という映画を見ました。

アイルランド・日本外交関係樹立60周年記念事業作品
ル・コルビュジェ生誕130周年記念作品

という文字がオフィシャルサイトに記載されてました。

アイリーン・グレイ生誕記念作品でなく、ル・コルビュジェ生誕記念作品ということがなんともアイロニカル。

オフィシャルサイト:http://www.transformer.co.jp/m/lecorbusier.eileen/

フランスといえども、この時代はまだ男性社会。女性であるがゆえか、それとも外国人だったからなのか、才能がありつつも社会に認められず埋もれてしまったのはアイリーン・グレイだけではないと思います。

メアリー・マクガキアン監督が作品を語っています。

本作の企画は2009年のサンローランの競売がきっかけだ。「私はアイルランド人ですが、祖国では1920年代、イングランド系の女性たちの中にある種のとても自立した女性たちがいました。その中の一人がアイリーン・グレイです。また私自身モダニズム、ミニマリズムに興味があったので彼女の映画に着手しました。テーマは、才能のある女性が世に出ようとすると、必ず男尊女卑に阻まれる。それは今も昔も変わっていません。

「アイリーン・グレイは自身が残した書簡を死ぬ前に全て破壊してしまいました。何とか、私はそれぞれのピースを継ぎ合わせることができましたが、どの作品がいつ、どこで、誰と創られたのか、そして各シーンのインテリアの性質については想像するしかありませんでした」

映画は、イブ・サンローランの遺品であるアイリーンの椅子の競売から始まります。落札された椅子は「ドランゴンチェア」。インテリアとして当時史上最高額の1950万ドル(約28億円)で落札されました。この競売の様子は、イブ・サンローランの映画「イヴ・サンローラン」を切り取ったものだそうです。


ドラゴンチェア複製
(C)2014 EG Film Productions / Saga Film
(C)Julian Lennon 2014. All rights reserved.

アイリーングレイの才能は、生きている間に日の目を見ないまま埋もれてしまいますが、その後、フランスのインテリアデザイナー、アンドレー・プットマンがその才能を復活させました。そして、メアリー・マクガキアン監督が2009年のサンローランの競売をきっかけに映画化にこぎ着けました。

男尊女卑というフィルターにかけられた社会でなかったら、今頃はまた違う社会になっていたのだと思います。

そして先日のニュース。2018年3月3日の報道特集より

日本の女性議員の割合が発表されました。世界の各国の平均は23.4%であるのに対し、日本は10.1%で、193か国中158位。アジア地域では、中国(24.2%)や韓国(17%)などより低い順位です。
女性議員の割合が最も多かったのは、アフリカのルワンダで61.3%。2位はボリビア(53.1%)、3位はキューバ(48.9%)と女性の社会進出が進む中南米の国が上位に入り、北欧のスウェーデン、フィンランド、ノルウェーが10位以内に入りました。アメリカは100位でした。

なんという数字!

人の才能を賞賛し、鼓舞する社会のほうがより稔多く、豊かであるはずです。時代は変われど人間は学ばない愚かな生き物なのでしょうか。

学生の頃、大きく影響されたアイリーン・グレイの精神と思想。今またこうして、多くの人の目に触れ、だれかの心の奥にある炎を灯してくれるのではないかと思います。そして、しっかりと社会に還元し、活かして行ってもらいたい。同じ女性として、心よりそう願います。

ちなみに、アイリーン・グレイが生まれたのは、1878年8月9日。今年、生誕140周年目になります。勇気とインスピレーションを与えてくれた彼女に対して、恥じない日々を送りたいと思います。

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